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心の鍵穴13






司が指定した部屋にいつもより早く
到着したつくしは、シャワーを浴びていた。

何だかんだズルズル来てしまったが
お互いに良くない事は確かで
どんなに言っても離れていかない司に
甘えてしまいたくなる自分が居た。

このままだと、流されてしまいそうで

ローブを羽織り、鏡の前で髪を乾かし
メイクを新たにしなおす。

全てが終わった時、扉が開いた

「珍しいな。シャワー浴びたのか?」

「えぇ」

司が気づく
つくしの纏う雰囲気がここ最近のモノと違う事に
それは、以前の二人の時に魅せた顔つき

「1つ言っとく
お前が俺に惚れるまで二度と抱かない」

その言葉につくしは振り向き司を見る

「お前は今日、俺と寝て最後にするつもりだったんだな。
あん時はヤってからお前が今日で終わりだって言ってきたしな。だが、今回は違う
終わらせたいって言ってるお前を抱けば
本当に終わりだ」

「……」

見透かされていた
自分の浅慮に内心苦笑する

「バカにすんなよ」

「だったらどうしたら良いわけ?
何と言えば貴方は納得するの?」

「納得?」

「そうよ。私は次に進みたいの」

司がつくしの瞳を正面から捉え
腰に手を回した

「だったら尚更お前が俺の子を産めよ」

「だから!!」

「男なら俺が引き取る、女ならお前
悪い話じゃねーだろ?」

「…………そうね」

自分から目を逸らし、小さく呟いた姿は
いつもの強気な彼女ではなかった。

「司、あなた本当に私が好き?」

「あ?何だ急に」

「好きなら、抑えられないんじゃないかと思って」

タオル地のローブを一枚羽織り、前を軽く結んだだけのつくしを見て
そりゃ、もう………とは思うが
抱いたら負けだ。

その瞬間俺は切られる

「好きだから我慢できるんだろうが」

言われた彼女は大きな瞳を更に大きく開いた後
今度は、笑った。

あの冷ややかなものじゃない

「つくし?」

「……ごめん。着替えるわ」

「解った。部屋で待ってる」

そもそも、風呂場に居るって解ってて
いつもの癖で突入した俺もどうなんだ

「あ」

「ん?」

「風邪治ったの?」

「あぁ。お前の愛が効いたのかもな」

「貴方がそれで幸せなら、私は何も言わないわ」

まるで俺がイタイ奴みたいな言い方すんじゃねーよ。











「……今、なんて?」

「だから、牧野進って言う男を知ってるかって
聞いたんだ」

司の問い掛けにつくしの動きが完全に
フリーズしてしまった

「知ってるんだな」

「えぇ……ずっと探してたから」

「連絡先を預かった」

「…うそっ
お願いそれ渡して!!」

「条件がある」

「……条件?」

「神田と別れろ」

「解った」

即答だった。
それだけ何の情も湧かない相手と言うわけだ

いくら母親のためとはいえ、そんな男の子供を
産もうと思えるお前はスゲーよ。

「あの子、ご飯食べてた?」

「……会って確かめろよ。いつ空いてる?」

「いつでも空けるわ。神田君とは明日には終わらせる」

「…別れるかアイツ」

「大丈夫でしょ。彼もモテる人だし」

解ってない。
その気がないのはお前だけで
お前と触れあった男は皆本気になる
俺がそうなったように

「それで思い出した。つくし、俺とシテた時
他に男居たのか?」

だったとしても今さらだが

「居るわけないでしょ
そんなに暇じゃないわよ」

何でもないように携帯を操作しながら話す
彼女に司は嬉しさから思わず抱き付くと
「スッゲー嬉しい」と言って笑う

その笑顔がどこか少年っぽくて
彼が新たに見せたその笑顔に
つくしは不覚にもトキメクのだった。




























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2 Comments

エミリン  

連日の更新ありがとうございます♡

つくしちゃん、グラついてきましたねー☆

2020/02/27 (Thu) 00:34 | EDIT | REPLY |   
ch(つくしんぼ)

ch(つくしんぼ)  

タイトルなし



エ***様

はい!ちょっとずつ傾いて参りました、
いつもありがとうございます(*≧∀≦*)✨

2020/02/29 (Sat) 20:45 | EDIT | REPLY |   

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