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黒馬に乗った御曹司(28)











電気はすぐに復旧した。
データも当然異常なし

部屋が明るくなり、司は仕方なく執務室に
滋も中に入れ西田と佐竹も呼ぶと全員で
邸からの夜食と滋の差し入れを食べた。

つくしは焼き肉弁当がどうとか言っていたが
結局皆が居るならと佐竹の隣に座って大人しく食事していた
滋を自分の隣に座らせたのは偶然ではないだろう。

トラブル処理の目処も付いた所で
司は帰るためにつくしを自分の車へ乗せた

「ちょっ……!!ぶひゃ!」

司が中へ無理矢理押し込めるから
つくしはシートに顔から倒れてしまった

「さっさと乗らねえからだ」

「それより謝ってくださいよ!鼻低くなるじゃない!!」

「……それ以上低くはならねぇだろ」

まじまじと顔を見つめられた後
真剣な表情で言われた台詞に
キーッ!!とつくしが腹をたてていると
運転手が「あの………」と申し訳なさそうに声を掛けてきた。


「どうかしたか?早く出せ」

「あ……」

つくしの呟きに窓の外を見ると、滋を宥める?説得している西田と佐竹の姿があった

「………副社長、私降ります」

「必要ない」

司は窓を開けて、「何やってる?早く帰れ」と
三人に声をかけた

「酷いよ司!!アタシも送ってよ!!」

「西田、タクシー捕まえてやれ」

「かしこまりました」

「いや!!アタシも乗せて!!」

つくしはそりゃそうだろ……と思う
好きな人が他の女性と帰るなんて嫌に決まってる

「…どうなっても知らねぇからな」

司はそう言うと、運転手は滋の為にドアを開けた。
席を移動しようとしたつくしを自分の隣に再び座らせる。
向かいの席に座った滋を見ることが出来ず
つくしは少しでも司から離れようと必死になる

だが、必死過ぎるその姿は逆に怪しさが増した

何かあります!って言ってるようなもんだろ。と
司は彼女の手を強く握りながら思った。






振りほどこうにも、離れない手
痛いほどに感じる視線

………いっそこの車から飛び降りれたらどんなに楽かとつくしは思った


「ねぇ、司とつくしの関係ってさ」

「恋人」

「上司と部下ですっっ!!!」

食いぎみに言ったつくしに司が「往生際の悪いやつ」と言って再び彼女は彼を睨んだ

「滋、隠しても良いことねぇし
俺はコイツと付き合ってる」

「副社長!!違うんです!色々事情があって!」

「事情って?」

滋に問われたつくしが答えに詰まった
佐竹と西田のプライベートな事をペラペラ喋る訳にはいかない

「俺が惚れたんだよ」


何も言えずどうしようかと焦っていたつくしが
司を見てから滋を見た

「……司から?」

「そうだ」

「なら仕方ないね」

力なく笑う滋につくしは本当に申し訳なくなる
自分の優柔不断さのせいで
彼女の気持ちをあのお手洗いの場で聞いた時に
きちんと付き合ってると言えば良かった。
優紀の言うとおり嘘はついていなかったのだから

それでも、こんなに早くバラれるとは思わなかった。



「だから滋。もう俺は諦めろ」

「それは嫌。ねぇ、つくし、つくしは司が好き?」

話を振られたつくしは、ここは嘘でも頷くべきだと判断して首を縦に下ろした。

「…だったらライバルだ。いいよ別に、彼女が居ても。」

「お前いい加減にしろよ」

「だって今までも司に彼女が居たことあったじゃん!!何年片想いしてると思ってんのよ!」

「片想いって…お前だって付き合った奴いたろ」

司が言えば気にしてくれてたの?と滋が目を輝かせた

「してねぇよ。あきらや総二郎が勝手に言ってくんだよ」

「もう!司ったら素直じゃない!!」

本領発揮……と言うべきか
つくしは二人の会話を聞きながらとりあえず気まずい空気から解放されたことにホッと息を吐く

それから滋のマンションに着くまで
二人の言い合いは続いた
















「副社長、愛されてますね」

滋が車を降りて暫く走ったところで
つくしが言った

「アイツには悪いがどうしても
女には思えねぇんだよ」

「副社長が見ようとしないからでは?」

司はつくしの方を向くと、走る車の窓から見える景色を眺める彼女に訊いた

「お前は俺を男として見ようとしてんのか?」

「私は副社長に好かれるような事をした
記憶がありません」

「お前に無くても俺にあれば良いだろ」

「…でも、理由って知りたいじゃないですか」

「好きになるのに理由何か要るか?」

言葉に詰まる
何も返せない
自分は今までどうやって人を好きになってきたんだろう。

最近だと西田さんだけど

見た目が好みだった?

自分の仕事をしながら部下のフォローは完璧
的確な指示で佐竹主任からの信頼も厚く
隙がないように見えて、時々見せてくれる優しさがなんとも言えなくて………


「お前、俺のこと考えてねえだろ」

ハッと我に返り、そんな事はないと
何かないかと考える

「副社長はたくさん助けてくれました。
どれだけ救われたか解りません」

「…恩はあるが好きではねぇと」

「でも嫌いでもありません。恋愛に発展するかと言われたら……」

違う。
私は向き合うのが怖いんだ。
西田さんに本気でぶつからなかったのも
片想いは楽だから
付き合えなくても誰かを思っていれば
心の隙間を埋められる

滋さんのように傷つくの覚悟でぶつかってない

「副社長は真剣に誰かを愛したことありますか?」

「何だよ急に」

「私、今考えたら
浮気されて仕方ないなって考えてた気がするんです。
それって、自分も心のどこかで望んでたんじゃないかと思って
その点では副社長くらい次元が違えば浮気なんて何にも感じないとは思いますけど」

「……お前に1つ教えてやる」

浮気されて何も感じないとは
惚れてない。と振られたのと同じだが
司は聞かなかった事にした

「俺はお前と付き合い出してから
女は抱いてない。」

正確には日本に来てからだが


「………え、だって」

困惑した表情を浮かべるつくしに
ぐっと顔を近付けると彼女が視線をそらした

「浮気はしない。これも立派な愛なんじゃねぇの?」

「………」

「てか、お前は他のヤツとしてねぇだろうな」

「なっ!!失礼な!してませんよ!!」

「知ってる」

そう言って不意討ちで軽くキスすれば
彼女は泣きそうな顔になった

「滋のことは俺とアイツの問題だ。
お前は気にするな。それが原因で付き合えないなんて俺は許さないからな」

「……つまり私が好きになるまで、別れないってことですよね」

「そう言うことだ。だから早く惚れろ」

「今までの彼女さんたち大変だったろうな」

「どうなんだろうな。まともな会話とかしたことねぇし」

「恋人と?結婚を考えた人は?」

「いない。オフィスに来ても追い返してた」

それはそれで不憫だと思う
釣った魚に餌やらない人?

「だから全部お前が初めてだ。
それなのに手放すわけねえだろ?」

「…そんな、」

ニヤリと笑ったその顔はどこか幼い感じがして
不覚にも"可愛い"と感じた。


可愛いなんて、一番似合わない言葉よね

マンションの地下駐車場へ車が入っていく
つくしは今日はいつもより疲れてるのかも知れないと司が見ているのも気に留めず頭を左右に振った。
















ご無沙汰しております(´・ω・`)
あんなに早く生まれるかもと不安だったのに
38週になったら
早く産まないと赤ちゃんが大きくなりすぎてる!って(-_-;)

長女の時は歩くだけで良かったのに
スクワットの効果はどれだけあるのか………









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4 Comments

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2019/11/08 (Fri) 08:42 | EDIT | REPLY |   

Fumee  

更新ありがとうございます😊

こんにちは!
こちらのお話も楽しみで読ませてもらってます。
更新もとても嬉しいけど、体調気をつけて下さいね。
寒かったり、暖かかったり温度調節も大変ですからね!

2019/11/08 (Fri) 12:37 | EDIT | REPLY |   

ch(つくしんぼ)  



み*****様

ありがとうございます❗
今も中々出て来てくれず、スクワットと雑巾かけの日々です(-_-;)


滋さん中々しぶといです(><)
早く素直になって欲しいけど
彼女は頑固だから(*_*)苦笑

お返事遅くなってすみません
ありがとうございました(*´ω`*)🌼

2019/11/13 (Wed) 02:55 | EDIT | REPLY |   

ch(つくしんぼ)  


F****様

お気遣い頂きありがとうございます❤️
更新かなり滞っておりますが(´;ω;`)
お互い体調には気を付けましょう💦💦

2019/11/13 (Wed) 02:59 | EDIT | REPLY |   

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