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愛しのCordonnier2


パラレルになります。
細かいことは気にしないって方は
どうぞお願いします!!









ツカサ王子に楯突いたツクシの噂は
瞬く間に広がった。

仲が良かったマキちゃんも
今では目も合わせてくれない


翌日、早速ツクシは城に呼び出されていた



「パパ、ママ………ススム」

両親と弟が涙目でツクシを見る

「……行ってきます」

あの王子の事だ、間違いなく殺される

そうなったらアイツも道連れにして
やるんだから!!

元々正義感が強く、負けず嫌いな性格の彼女は
ツカサ王子のやり方に対する反発心も強かった

傍若無人で冷酷無慈悲、瞳が紅いのは血を見すぎたから
と言われるこの国の王子は

気に入らない。という一言で、何軒もの
店を潰し、この国から追い出した。

国民の誰もが彼を恐れていた

しかし、同時に憧れの的でもある王子は
こんなに暴君なのに絶大的な支持が有る


ツクシは思う

タダで殺されてたまるもんですか!!!!

やってやるわ!!アタシを怒らせた事後悔
してやる!!!

拳を高らかに突き上げてから

ふんっ!!と気合いを入れると
ツクシは城へと向かって歩き出した










「遅い。何やってんだ」

「もうすぐ着くかと」

ツカサは大臣を睨み付けた

「ニシダ、あの女にはどんな刑が良いだろうな?」


部下から全ての話を聞いていたニシダは
またか、と頭を悩ませていた。

あまりやり過ぎるとこの方が
次期国王になられた時に国民から
反旗を翻されても困る


「何もしないのが1番の罰では無いでしょうか」

「は?俺様の顔に傷までつけたんだぞ!!」

「はい、確かにそれは大変遺憾な事にございます。しかし、聞けば娘は靴職人との事
王子に歯向かった際に手を負傷し店をやっていける状態ではないと聞いております」

「ハッ……ざまぁねぇな」

「ですが、ここで王子が罰を与えると
彼女は罪を償えば許されてしまいます。そうするとケガが治った時、元の生活に戻るでしょう」

「……俺が何もしなければ?」


「彼女は王子に楯突いたのに罪も償わぬ
不届き者としてずっと生き地獄を味わうことになるでしょう」

ニシダの言葉にツカサ王子は
不適な笑みを浮かべた


「なるほど、ならばそうしよう。
アイツには罰を与えない」














「は?処分は無しですか?」

刺し違える覚悟で来た
ツクシは拍子抜けしてしまった

「そうだ、王子の寛大な措置に感謝するように」

大臣のニシダ様の言葉に
ツクシはホッとした

「あ、ありがとうございます!!」


そうよね!!元々アイツが悪いんだから!
アタシなんてしばらく利き手使えないし……

意外と話せば解るやつだったのかな



しかし、あたしはすぐにそれが
甘い考えだったと痛感する。







「おい、ニシダ、あの女はまだか?」

ツカサが殺気を纏いながら
こちらへと向かってくる

「申し訳ありません。あのような娘を
ツカサ様の前に出すのは、貴方様のお目汚しになると思い、既に追い返してしまいました」

ニシダが頭を下げると


「ふざけんじゃねえぞ!!確かにあんな女
見たくねぇが一言も謝らずに帰るのはもっと
許せねぇ!!!!」

「ならば、明日また呼びましょう」

「いやいい。馬を出せ」

「ツカサ様?」

「あっちがその気ならこっちから行ってやる」


















な ぜ お ま え が こ こ に い る



ツクシが見上げた先には
漆黒の馬に跨がったこの国の王子


「何か御用でしょうか」

「あぁ。土下座しろ」

「……は」

来て早々なに言ってんのコイツ?

「俺は寛大な措置をしてやったのに
お前は謝りもせずに帰りやがって」

「……それは、大変失礼いたしました(棒)」

「………誰が立ったまま謝れと言った」

馬から降りたツカサがツクシの目の前に立つ


「謝れよ。地面に頭をつけるの得意だろ?」

ツカサのニヤニヤとした笑いに
皆、自分に火の粉が降りかからぬように
身動きが取れずにいた

付き添って共に来ていたニシダも
ツカサの雰囲気に思わず唾を飲み込んだ


「おあいにく様、アタシはアンタに
下げる頭は持ってないわ」

ツクシがそう言うとツカサの目がスッと細くなる

そこへ、ツクシの両親と弟が帰って来て
ツカサを見て父親はふらっと倒れてしまった

「パパっ!!!」

ツクシが駆け寄ろうとすると

「この度は娘が大変ご無礼を致しまして
誠に申し訳ございません!!!」

母親が弟ススムに父親を任せて
地べたに頭をつけて土下座する

「ママ?ママやめてよ………どうして謝るの」

「本当に申し訳ありません!!!!」

「クク……ハハハ……見ろよ。プライドなんざ」

ツカサが言い終わる前に
鳩尾にツクシが一発拳を打ち込んだ


「さぁ、殺すなら殺しなさいよ。
アンタに親を笑われるくらいなら
いっそこの首を切り落とされた方が
何倍も良いわ!!!」

「……ッてめぇ!!!!」

パンッッ

渇いた音が響く
ツクシは思わず自分の頬を抑えた

「ママ……」

母親は無理矢理ツクシの頭をツカサに
向かって下げさせる

「生意気な娘で大変申し訳ありません
親の不徳のいたすところにございます。
本当に、本当に申し訳ありません!!」



ニシダは
自分の娘の首を目の前で切られる姿など
見たくないのは当然だと思う

普通の人間が相手なら
ここら辺で温情がかかるが

相手が悪かったな。

ツカサがゆっくりと剣を引き抜き
その切っ先をツクシに向かって振り下ろした














しかし
王子は寸での所で止めると


「気が変わった。そういえばお前も
手をケガしたんだったな。良いだろう、
母親に免じて許してやる」


ニシダはツカサの言葉に驚きが
隠せなかった。


「詫びと言ってはなんだが……お前たち城下に
店を構えられるようにしてやろう。ニシダ、準備してやれ」


倒れていた父親もいつの間にか起きていて
寄り添っていたススムと抱き合い

やった!!やった!!と喜んでいる


「ありがとうございます!!ありがとうございます!!」

何度もお礼を言う母親の横で
ツクシは絶望的な気持ちになっていた。





あれからすぐ王家のお膝元と呼ばれる
城下町に引っ越したツクシたちは
やはり辛い生活を強いられていた。

芸が細かいと言うか何というか
用意されていたお店は、引っ越す前に
暮らしていた店の雰囲気を忠実に再現されていて

扉を開けた瞬間、ガタッと傾いた看板に

「ここまで酷くないっつーの!!」

と思わず叫んでしまった程だった。







朝はまず、店に投げつけられた
ペンキを拭き、捨てられたゴミの片付けから始まる

「………よし、今日も頑張るわよ!」


ツカサ王子に楯突いたツクシへの風当たりは
当然強く、罰を与えられていない彼女の扱いは
まるで犯罪者のようだった。


全ての作業を終えたツクシが
ふぅっと一息つくと

足下で何かが動いた

な、何……?!



ツクシの視線の先には………

「ヒッ!!へ、ヘビ!!!」


ど、どうしよ~っ!!怖い!!

何とかしようと持っていたデッキブラシを
振り回す。


「くくくっハハハ!!!!
お前また床に這いつくばってんのかよ」


そう、やっかまれるもう1つの理由


「また、アンタなのね……っ!」

恐怖から腰を抜かしたツクシは
不本意ながらも王子を見上げる形になる


「有り難く思え」

そう言って差し出された手をツクシは
振り払うと、持っていデッキブラシの柄で
王子の肩を思い切り叩いてから

店の中へ入って行った


「何なのよ一体………」


店の外で騒ぐツカサ王子の行動に
ツクシは再びため息を吐いた


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2 Comments

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2018/11/16 (Fri) 06:14 | EDIT | REPLY |   

ch(つくしんぼ)  

タイトルなし


ス****様

さすがです( 〃▽〃)
気づいて頂きありがとうございます!

王子を守るのが仕事のニシダ大臣は
ツクシの事は考えてないはず( ;∀;)

ただ、イタズラばっかりしてたら
嫌われてしまいそうなので

ちょくちょく優しい坊っちゃんも現れます!多分
(^^;


このお話書いてて楽しいです(((o(*゚∀゚*)o)))✨

2018/11/16 (Fri) 08:46 | EDIT | REPLY |   

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