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たからもの


このお話の司坊っちゃんは
NYへは行かず日本にいる大学生の設定です












ルンルンルンルン♪

つくしは機嫌が良かった
良く行くお店がスタンプカードから
チャージ機能付きポイントカードに
なってから幾月………

「ふふふ、500円商品券ゲットー!!」

思えば長かった

お米や調味料などの高いものは
必ずあの店で買っていた

少し距離があるから
持って帰ってくるのは辛かったが
この日のこの券の為に頑張ったと言っても
過言ではなかった


「無くさないように財布に収めとこ」

つくしはカバンを持つ手で券を持ち
財布をガサゴソと探す

「あれ?ないな?あ、買い物袋」

そう言って一度買い物袋を置いた瞬間

500円券も落ちてしまった

急いで拾おうと手を伸ばした瞬間


ビューっっと強い風が吹き

つくしの大切な券は遠くへ行ってしまった



バタンとドアがしまる音がして
勝手に部屋に上がっていた司はつくしを
出迎えた

「お前どこい………どうした?
誰かになんかやられたのか?」

顔を俯かせ、玄関で靴も脱がぬまま
座るつくしに近付く

「牧野?どうした?」

「あのね、頑張ったんだよ」

「何を?」

泣きそうな声の彼女の肩を抱きよせて
優しく声をかける

俺の声かよと自分で驚くほど穏やかな
声が出た。


「高いものは必ずそこで買って
少し遠くて辛い日もあったけど
諦めなかったの」


「おう、スゲーじゃん」

「なのにね、風にやられた」

「風?誰だよそいつ」

司の声が低く鋭いものに変わる

「ぴゅーって吹く風にやられた」

「………」

さすがの彼にも殴れないものがあるとしたら
恐らく風だろう


「あたしの、あたしの、商品券があああ」

そう言って膝を抱えて泣き出した
つくしに慌てた司は彼女の背中をさすりながら
話を聞く





く、下らねえ………

司の正直な感想だ。

つい最近、つくしにお使いに行かされるまで
1円玉を知らなかった男はその500円券は
偽札の類いじゃないのかと今思ったほどだ

あまりに泣くつくしを見て

財布を見たが万札しか入ってない

小銭がないって不便だな

始めて小銭は大切だと感じるのが
こんな場面になるとは思いもよらなかった


「ぐす、あんた今、あたしにお金渡して
解決させようとしたでしょ……ズズ」

鼻を赤くしたつくしが司を睨む

「してねぇよ………」

「じゃあ何で財布見てんのよ!!!」

「こ、これは、カードちゃんと収めたか
確認してたんだよ!!」

「…………ふん。ならいいけど」

そう言うとつくしは立ち上がった

「どこ行くんだ?」

「決まってるでしょ?探すのよ」


司は勘弁してくれよと頭を抱えた









「司、お前マジふざけんなよ」

「緊急事態だって言うからデート断って
来てみれば」

あきらと総二郎が次々に文句を言う


「仕方ねぇだろ?!探すって言って
聞かねぇんだよアイツ!!」


逆ギレする司の頭にひらりと枯れ葉が落ちる

司が苛立ちながら乱暴にそれを払い除けると
力が強すぎてクシャっという音ともに
余計に悲惨な事になった

「……笑ってんじゃねえぞ」

「探すか」


「仕方ねぇ」


二人はそう言ってもう1人の親友を見た

類はつくしから状況を聞きながら
勝手に塀に登り他所様の敷地に侵入していた
(※犯罪です)


「類、見つかりそうか?」

総二郎が声をかけると類はつくしを
見ながら、軽く首を横に振る

虫網を持ったつくしは溝の隙間を覗こうと
して司に止められていた

「だよなぁ。白い紙に店名と500円券って
印字されてるだけだろ?」

「誰かが拾って持っていった可能性もあるしね」

三人ははぁ、と短く息を吐いてから

「牧野のポイントカードで
新しい商品券を手にいれるしかないね」

「となると、司か」

「カードさえあれば俺行くけど?
なんなら作ろうかな」

類の言葉にあきらが待ったをかける

「お前が手に入れた商品券は
司の中でプレゼントと見なされる。
それは俺や総二郎でも同じ事だ」

「けど、司も参ってるじゃん」

3人の視線の先では
つくしに溝の蓋を持ち上げろと言われて
青ざめる司の姿

「てめぇら!!喋ってねぇで探せ!!」

「牧野に言えないもんだから……」


やれやれと思っていると
類がつくしに近寄り声をかけた

「牧野が手に持っていたのは
本当に500円券だった?」

「うん!!間違いない」

「領収書じゃなかったって言い切れる?」

「当たり前でしょ!!」

「証拠は?」

「それは風に飛ばされて……」

「本当に、500円券だったんだね?」

類に真っ直ぐ見つめられた
つくしは動揺してしまう

「そ、それは………」

「おい、類。こいつが嘘ついてるって
言いたいのか?」

司が類を睨み付けると
総二郎とあきらが司を引っ張って
どこかへ連れていく


「確かに500円券だったんだね?」

だんだんつくしも自信が無くなってきた

「牧野、カード出せ」

「え?カード?」

「そうだ、ポイズンカード寄越せ」

「ポイントね……はい」

つくしは司にポイントカードを渡す

「よし、店に聞きに行ってくるわ。
あきら行こうぜ」

「俺らは待機だな」

「待ってあたしも行く」

「「「「お前はダメだ!!!」」」」

まさかまさかの総二郎やあきら、挙げ句類にまで
言われたつくしは大人しく家で待つことにした。








「おい」

声をかけられた男性アルバイトは
二人の美しい男を見て一瞬気を失いかけた
(いや、まじで)

それでもなんとか持ちこたえて

「はい、どうされましたか?」
と笑顔で答えた


「なんとか券が出る金額が知りてぇ」

何の変哲もない店のポイントカードが
輝いて見えた。持つ人が変わればカードも変わる

こんな男になりたいもんだと男性アルバイトは
思いながらにっこり笑って「三万円分で1枚500円券が出ます」と言った

司とあきらはそりゃ牧野は拘るわと納得した









ばたんと扉が開いてまた
ばたんと扉が閉まった

司とあきらが帰ってきたのだ

「あったぞ」

そう言って司はつくしにあたかも
道端で見つけたかのようにクシャとなった
500円券を差し出した


「ありがとう!!どこにあったの?!」

満面の笑みで喜ぶ彼女を見て司は心底ホッとした

「木、木に引っ掛かってたんだよな!」

あきらの言葉に司は慌てて頷いた


「そっか、下ばっか見てたらそりゃ
見つかんないわ!!ありがとう道明寺!
ありがとう皆!!」

つくしはそう言って丁寧に頭を下げた

四人はそれを見てなんかすっごい仕事を
やり遂げた様な誇らしい気持ちになった。





その日のうちに

つくしの両親と進が暮らす家に

大量の高級国産牛がライバル店のスーパーから
届けられた。

気まずさMAXだったが、そこは牧野家

娘(進には姉)の恋人に感謝して
隣近所にお裾分けして有り難く食べた。






皆が晩御飯を食べて帰ったあと

つくしは大切なものをしまう鍵付きの可愛らしい箱にあの500円券を入れた

本人達には言わないけれど

この券には発行された時間が記載されていた


「みんな、ありがとう」


これは一生使われること無く
彼女の"たからもの"として大切にされるだろう




fin
━━━━━━━━━━━━







書きたくなっただけです
500円券手に入れたから←おまえかい









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4 Comments

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2018/11/03 (Sat) 08:24 | EDIT | REPLY |   

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2018/11/03 (Sat) 12:58 | EDIT | REPLY |   

ch(つくしんぼ)  

タイトルなし


く*****様

大切ですよね!!!

うちの夫はPontaカードで
ポイント貯めてPSPVita買うと夢見てます笑

愛しかないですね( 〃▽〃)
カワイイ彼女が泣いたら
もう彼はしょうがねえなぁってなるので(*´∀`)笑


2018/11/03 (Sat) 20:21 | EDIT | REPLY |   

ch(つくしんぼ)  

ありがとうございます!


わ****様

キャー!!!コメントありがとうございます!!
いやいや、読んでもらえてるだけで有りがたいので
これからもよろしくお願いいたします( 〃▽〃)

あるあるですかね?(*´∀`)
券出てますからね!って言われた瞬間やったああ!
って思うんですよね( 〃▽〃)ちなみに使用期限が
坊っちゃんの誕生日でした笑

笑っていただけて嬉しいです!
爆笑勝ち取ったり(///ω///)♪Wハッピーです!

あたたかいお言葉ありがとうございます( ;∀;)
わ***さんもお身体お気をつけくださいね!
これからもよろしくお願いいたします😄🍒

2018/11/03 (Sat) 20:27 | EDIT | REPLY |   

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